岡山県新見市より刀剣外装作成のご依頼|「護り刀」として想いを繋ぐ修復

刀剣外装の新調|岡山県新見市 修復事例
岡山県新見市のお客様よりご依頼頂いた刀剣の外装新調

岡山県新見市のお客様より、刀剣の外装作成のご依頼をいただきました。

拝見させていただいた刀は、刀身にサビが見受けられる状態でした。
このような場合、私たちとしては通常、刀剣研磨を行い、刀身を整えた上で白鞘に収めるご提案をいたします。

刀剣は外装ではなく、あくまで刀身こそが本体です。
そのため、状態維持や後世への保存という観点からも、まずは刀身の修復を優先するのが基本的な考え方となります。

刀身にサビがある場合の基本的な対応(刀剣研磨と白鞘)

日本刀にサビが発生している場合、そのまま放置すると状態は徐々に悪化していきます。

そのため一般的には、

・刀剣研磨によって刀身を整える
・その後、保存用の白鞘へ移す

という流れが推奨されます。

これは刀剣を長く、安全に保管するための基本的な処置でもあります。

今回も同様に、その旨をご説明させていただきました。

外装のみを整えたいというご要望

しかし、お客様からいただいたお返事は、私たちにとって少し意外なものでした。

「刀身ではなく、外装だけを綺麗にしたい」

さらにお話を伺う中で、その理由を教えてくださいました。

この刀は、お客様のお祖父様が大切にされていたものであり、
そのお祖父様から「後を託された刀」であるとのことでした。

「護り刀」として受け継がれる想い

お客様がおっしゃった言葉が、とても印象に残っています。

「斬るための刀は必要ありません。護り刀として残しておきたいんです。」

刀としての機能ではなく、
「存在そのもの」に意味がある。

だからこそ、刀身を研ぎ上げることよりも、
外装を整え、きちんとした形で保管できる状態にすることを望まれていました。

それは“美術品としての価値”ではなく、
“家族の記憶”としての価値でした。

修復とは何を残す仕事なのか

このご依頼を通じて、改めて考えさせられました。

私たちの仕事は、単に作品の状態を良くすることではありません。

もちろん、技術として「直す」「整える」ということは重要です。
しかしそれだけでは、この仕事の本質には届かないと感じています。

本当に向き合うべきなのは、

・その品がどのように受け継がれてきたのか
・持ち主にとってどんな意味を持つのか

という部分です。

修復とは、作品そのものだけでなく、
その背景にある想いも含めて次の世代へ繋いでいく仕事なのだと思います。

姫路市での掛軸修理の事例から

以前、兵庫県姫路市のお客様より掛軸の修理をご依頼いただいたことがありました。

拝見したところ、その掛軸は印刷のものでした。
市場的な価値という意味では、高価なものではありません。

そのため、その点も正直にお伝えした上で、表具のご提案をさせていただきました。

するとお客様は、こうおっしゃいました。

「これは、私が嫁入りの時に持ってきた掛軸なんです。」

だから処分するという選択肢はなく、
どうしても残しておきたいのだと。

この時もまた、感じました。

価値とは、価格だけでは測れないものがあるということを。

美術で人を繋ぎ、文化を伝承する

今回の刀剣外装のご依頼、そして過去の掛軸修理の経験を通して、
改めて原点に立ち返る機会となりました。

私たちサンコー商事の理念は、

「美術で人を繋ぎ、文化を伝承すること」

です。

修復という仕事は、単なる作業ではありません。
そこには必ず、人の想いがあります。

その想いにしっかりと向き合い、
形として次へと繋いでいくこと。

それこそが、私たちの役割であり、責任であると考えています。

最後に

お刀をお客様へお届けした際、非常に喜んでいただき、
仕事内容についてもお褒めの言葉を頂戴しました。

何より印象に残っているのは、お客様のお言葉です。

「祖父との約束が果たせました。」

そうおっしゃった時のお顔は、今でも忘れることができません。

私たちが手を加えたのは外装という一部分かもしれません。
しかし、お客様にとってはそれ以上の意味を持つものだったのだと、改めて感じさせていただきました。

これからも一つひとつのご依頼に真摯に向き合い、
想いを繋ぐお手伝いができればと思います。

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