― 白鞘・ハバキ・外装保存についてもご理解ください ―
はじめに:刀研ぎのご相談が増えています
近年、日本刀に関するご相談が当店にも多く寄せられるようになってきました。
「刀剣乱舞」などの影響で刀剣への関心が高まっているという背景もあるかもしれませんが、それ以上に、お持ちの刀を**“大切な家族の守り刀”として代々受け継いでこられた方”**が多い印象を受けます。
そのような大切な一振りだからこそ、「きちんと研ぎ直して後世に残したい」というお気持ちでご依頼いただくのだと思います。
サンコー商事では、会社の理念である
「美術で人を繋ぎ、文化を伝承する」
を胸に、一振り一振りの刀や槍に真摯に向き合い、研磨や加工についても丁寧なご説明を心がけております。どうぞお気軽にご相談ください。
よくあるご質問:「研ぐ料金だけで済みますか?」
刀剣研ぎをご希望されるお客様の多くが「○万円くらいで研げるんですね」と研磨代金のみを想定されていらっしゃいます。
しかし、刀剣の研ぎは“研いで終わり”ではありません。
美しくなった刀身をどのように保存するか、そのための白鞘やハバキの調整、また外装(拵え)の保存方法などもあわせて検討する必要があります。
白鞘(しらさや)の作成が必要な理由

白鞘作成のイメージ
研ぎ上がったばかりの刀身をそのまま従来の拵え(柄・鞘など)に戻してしまうと、再びサビの原因となる可能性が高くなります。
そのため、保存用として木製の「白鞘(しらさや)」を新調し、刀身とハバキのみを移して保管するのが一般的です。
白鞘は刀身の長さ・反り・形状に合わせて一から製作するため、別途費用が発生しますが、後世に残すためには不可欠な保存手段です。
ハバキの調整・再製作が必要な場合も

刀と柄をつなぐ金具である「ハバキ」も、ガタつきがあると白鞘に収められません。
その際にはハバキの調整加工、または再製作が必要となり、こちらも別途費用がかかるケースがあります。
拵え(外装)の保存方法:「継木(つなぎ)」の作成

白鞘へ刀身を移すと、従来の拵え(柄・鞘)は中身が空になってしまいます。そのままでは鞘と柄をバラバラで保管することになり、破損の恐れがあるため、「継木(つなぎ)」と呼ばれる木刀を製作し、外装の形を保って保管します。
こちらもご希望に応じて製作可能で、装飾性の高い拵えほど継木による保存が推奨されます。
研ぎの納期と全体の流れ
刀の状態やご希望内容により異なりますが、上研ぎ・特上研ぎなどの本格的な仕上げ研ぎには約4〜6ヶ月程度を要します。
また、白鞘製作やハバキ調整、継木の作成などが加わることで、全体の工程もそれに応じて変わってまいります。
まとめ:刀を後世に伝えるために
刀剣研ぎは単に刃を美しくするだけの行為ではなく、**その刀を未来に受け継ぐための“準備”**です。
サンコー商事では、お客様の大切な刀を預かる責任を重く受け止め、わかりやすく・丁寧な説明とご案内を心がけております。
費用や内容についてご不明な点がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
一振りの刀が、次の世代へと静かに、そして美しく受け継がれていく。
そのお手伝いができましたら、私たちにとっても大きな喜びです。
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